奈良で粉瘤の手術を受ける|何科の病院に行けばいい?

はじめに

皮膚に“おでき“や”できもの“ができたという経験は、誰にでも少なからずあると思います。その中で、特に注意しなくてはならないものが「粉瘤(ふんりゅう)」ではないでしょうか。粉瘤は放っておくと急に大きくなり激しい痛みを伴うため、非常に危険な病気といえます。そのため、早期に治療することが、とても重要になってきます。また、完治させるためには、手術が必須となります。しかし、手術を受けたい場合には、何科の病院にかかるのが良いのでしょうか。急に悪化することもあるだけに、きちんと知っておきたいですよね?そこで今回は、粉瘤の手術を受けるには、病院の何科に行けば良いのか説明したいと思います。

粉瘤とはどんな病気なのか

粉瘤とは、医学用語でアテロームとも呼ばれ、皮膚の内側に袋状の瘤ができて、そこに皮脂や垢といった老廃物が溜まることで発生する良性の腫瘍です。本来、老廃物は剥がれ落ちるのが普通ですが、皮膚の内側に袋が形成されることで、そこに溜まってしまい粉瘤となります。初期の粉瘤の症状は、小さな膨らみができる程度ですのであまり気にならないと思います。しかし、徐々に袋が感染して炎症が起こるため、急に腫れたり、痛みが強くなったりします。さらに、放置することで炎症を引き起こした部分が破裂する可能性もあります。破裂すると激痛を伴うため、日常生活に大きな支障をきたすことになるでしょう。
そのため、早めに治療することで、そうしたリスクを下げることができるのです。

おできとの違いは?

おできと呼ばれるものには、たとえば、「ほくろ」や「イボ」などをはじめ、「ケロイド」、「血管腫(けっかんしゅ)」、「脂肪腫(しぼうしゅ)」といったように非常にたくさんの種類があります。また、見た目が粉瘤と似ているものもあるため、自分では判断が難しいこともあるでしょう。もし判断するための材料を一つあげるとするのであれば「臭い」があります。粉瘤は炎症性であるため、強い臭いを発する点が大きな特徴です。そのため、臭いで粉瘤だと判断することもできます。したがって、おできから激しい臭いがする場合には、粉瘤の可能性を疑ってみる必要があります。

粉瘤の手術を受けたい場合は何科に行けば良い?

もし、自分の皮膚に粉瘤ができた場合、多くの人は「皮膚科」にかかるのではないでしょうか。粉瘤は皮膚にできるおできの一種であることには違いないため、そのような判断をされるのは普通だと思われます。一方、いわゆる「皮膚がん」などの切除や縫合は形成外科で行われるため、そちらを受診してみるという人もいるでしょう。受診の判断としては、両方とも正解といえます。しかし、粉瘤の手術をする場合には、どちらかというと「形成外科」を受診するのがおすすめといえるでしょう。その理由としては、形成外科の先生は手術が得意な人が多いため、ほとんどの病院が粉瘤の手術に対応していることと、手術までの流れが非常にスムーズだからです。

もちろん、皮膚科でも、粉瘤の手術に対応しているところもあります。しかし、一般的な皮膚科は、手術目的以外のお客さんもたくさんいるため混雑していることも多く、手術するまでに時間がかかってしまうケースが多くあります。また、粉瘤が単発のものや、サイズが小さいものであれば、治療してもらえる皮膚科もあるとは思いますが、粉瘤が複数あったりサイズが大きかったりする場合には、他の病院を紹介されることがほとんどです。したがって、すぐに手術が必要となる症状の場合には、形成外科に行くほうが良いのです。たまに、美容整形と勘違いされる人もいますので、間違えないようにしてくださいね。

粉瘤の手術とは?奈良で受けられるのか?

最後に、粉瘤の手術とは、どのようなものなのか説明しておきたいと思います。

強い炎症を伴う粉瘤を手術する場合には、すぐに患部を切開して膿を外に出します。一方、赤みや痛みを伴わない場合には、メスを用いて粉瘤を皮膚ごと切り取った後、傷口を縫う外科的切除手術を行います。サイズがそれほど大きくなければ、局所麻酔による日帰りの手術も可能です。また、最近では「へそ抜き法(くり抜き法)」という手術法が主流となっています。従来の手術方法では、どうしても傷跡が残ってしまうという問題があり、特に女性には悩ましい部分でした。しかし、へそ抜き法による粉瘤の手術では、皮膚表面の切開を最小限に抑え、皮膚の下にある粉瘤だけを摘出することが可能ため、傷跡が小さく目立たなくすることができるようになりました。

とはいえ、粉瘤は良性腫瘍ということですので、切除するか否かについては患者さんの判断にゆだねられる部分もあります。ただし、放置し続けると、いきなりサイズが大きくなったり、炎症を起こしたりすることもあります。また、激しい痛みを伴う場合もありますので、ある程度以上の大きさになったものは、切除したほうが無難といわれています。しかし、最近では、炎症を起こしている粉瘤に対してもくり抜き法の手術を行ってくれるクリニックもあります。この場合、日帰り手術も可能で、痛みを伴う期間も短くなるため、患者さんのメリットが非常に大きいといえるでしょう。したがって、あらかじめ手術方法をクリニックに確認しておくと良いでしょう。

奈良県にもいくつか粉瘤の手術に対応してくれるクリニックがありますが、緊急の場合には、まずお近くの形成外科に相談するのが近道です。

まとめ

今回紹介したように、粉瘤は大きくなり痛みを伴うとどんどん悪化しますので、すぐに処置する必要があります。そのため、手術をすぐに受けたい場合には、可能であれば形成外科に行くのが良いのですが、皮膚科でも手術に対応しているクリニックもありますので、事前にHPなどで確認しておくと安心です。その際、手術はどんな方法で行っているのか、また傷口の処置がどのようになっているかなどについても併せて確認しておくようにしましょう。また、日帰り手術が可能なところもいくつかありますので、「今すぐ何とかしてほしい!」という人はそうしたクリニックを探して行くべきでしょう。

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