頭の粉瘤の対処法は?~頭の粉瘤の対処法と別のできものとの見分け方~

はじめに

髪の毛を洗っているときや、朝の支度で髪の毛を整えているときに、ふと頭にしこりができているのを見つけたことはありませんか。頭にしこりやできものができていると、どうしたらいいか分からず不安になりますよね。一般的によくできる皮膚のできものに粉瘤があります。ここでは、粉瘤と頭にできるほかのできものとの見分け方に加えて、頭の粉瘤はそのままにしておくべきか、粉瘤を取る手術を受けると防げるリスクと一緒にご紹介します。

頭にできるできものの見分け方

頭にできるできものやしこりは色々なものがあります。まずはどんな頭にできるできものやしこりがあるのかを考えてみましょう。

頭にできるできものは、良性のものと悪性のものがあります。良性のものは、粉瘤やイボがあります。粉瘤は、袋状のしこりになっていて、皮膚を動かすとそのまま動くのが特徴です。さらに、できものの入り口部分が黒く酸化しています。原因は、古くなって落ちた皮膚や角質、つまり垢が皮膚の奥に袋状になって溜まってしまうことでできます。触っても痛みがないことがほとんどです。イボは、年配の方にできることが多い頭のできものです。盛り上がっていることが多く、かゆみを伴っている特徴があります。

次に悪性のできものです。悪性はその通り、放置しておくと命の危険もあるできものです。体中の色々なところに悪性のできものはできますが、頭には基底細胞腫、有棘細胞腫、悪性黒色腫などの悪性のできものがあります。これらの悪性の特徴は、できものの周辺に出血している、できものと皮膚との境目が分かりにくい、何もしていなくても、治りかけのけがのようにジクジクしている感じがある、などがあります。

悪性のものの場合はすぐに受診する必要がありますが、特に痛みや出血もない場合は粉瘤の可能性が高いです。

頭に粉瘤ができたらどうするか

頭に悪性のできものと疑われるものができていたとしたら、とにかく早く病院を受診して、適切な治療や手術を受けないと、命の危険があります。けれども、頭に良性のできものである粉瘤ができた場合には、どうすれば良いでしょうか。

粉瘤の正体は、皮膚の奥に袋状に垢が詰まってしまった状態です。元々は古くなった角質や皮膚である垢がつまっているため、すぐに悪い影響はありません。そのため、粉瘤ができているのを見つけても、しこりは感じても痛みや熱を感じることはないのです。また、粉瘤は体の皮膚におおわれているところならどこにでもできる可能性があるので、頭の皮膚に粉瘤ができるのも全く不思議なことではないのです。

もしも出血や常にジクジクするような痛みがあるとすれば、それは悪性の腫瘍の可能性がありますので、すぐに医療機関を受診して適切な治療や手術を受けなければいけません。けれども、痛みや熱、腫れもない頭の粉瘤はそのままにしておいても、すぐに命の危険がある、というわけではありません。

けれども、頭の粉瘤をそのままにしておくと、色々なリスクが出てくる可能性があります。次に、ただちに悪影響がでるわけではありませんが、放っておくと出るであろう、頭の粉瘤のリスクをご紹介します。

頭の粉瘤が引き起こすリスクとは

頭に粉瘤ができていても、ただちに命の危険になるような心配はありません。けれども、頭の粉瘤を放置しておくことで出てくるリスクはあります。それらのリスクについてご紹介します。

まず、頭の粉瘤をそのままにしておくと、細菌感染をする可能性があります。粉瘤は、細菌感染しているものとしていないものがあります。細菌感染をしていない粉瘤でも、そのまま放置しておくと、溜まっている垢や開口口から、細菌が入り込んでしまう危険性を常に持っているのです。細菌が入り込んでしまうと、痛みや熱の原因になります。さらに、細菌感染をした粉瘤は、切除するときの手術法を選んだり、抗生物質を飲んでから手術したりしなければいけないため、手術が遅れて傷跡が残りやすくなりリスクがあります。

次に、頭の粉瘤をそのままにしておくと、どんどん大きくなるリスクがあります。粉瘤は細菌感染していなければ、痛みも腫れもありませんが、そのままにしておくとどんどん大きくなる可能性があります。粉瘤が大きくなればなるほど、手術で切除するときの時間もかかりますし、リスクも大きくなります。また粉瘤が大きいほど、手術をできる皮膚科が少なくなってしまう可能性もあります。そのため、粉瘤は気づいたらできるだけ早く手術で取り除くのがおすすめです。

頭のできものは皮膚科を受診しよう

もしも頭にできものがあったのを見つけたら、痛みや熱の有無、腫れの大きさなどは関係なく、まずは皮膚科を受診するのがおすすめです。頭にできたできものは、良性のものと悪性のものがありますが、鏡を使っても頭にできたできものは見にくいものが多いです。特に、粉瘤ができる特徴として、開口口が酸化して黒くなっていることや、痛みがなくて触ると一緒にしこりも動くことがあります。ただし、頭のできものの場合は開口口が黒いかを確認しにくいものが多いですし、悪性のできものの場合も、動かせば痛みなく動く場合もあるからです。

まず、皮膚科を受診すればできものの原因が何かをレントゲンなどで検査してくれます。もしも、専門的な治療や外科的な手術が必要な悪性の腫瘍の場合は、専門の医療機関の紹介も受けられます。さらに、細菌感染もなく小さい頭の粉瘤の場合は、くり抜き方式で手術をして切除できる皮膚科もたくさんあります。くり抜き方式は、細菌感染をしていない場合に使用できる手術法で、粉瘤の元の袋ごと切除する手術法です。リスクも少なく、根本から治療できます。

もし粉瘤の大きさが大きかったり、細菌感染してしまったりしている場合は、受けられる手術法も医療機関も限られてしまいます。

まとめ

頭にできるできものの種類や原因、良性と悪性の見分け方法、もしも頭にできていたのが良性の腫瘍である粉瘤だった場合は手術をするべきか、すぐに手術すると避けられるリスクとともにご紹介しました。頭に粉瘤ができると、最初は驚いてしまうかも知れませんが、粉瘤は皮膚のある箇所ならどこでもできる可能性がある良性の腫瘍です。けれども、放置せずにすぐに手術をしたり、皮膚科を受診したりすると回避できるリスクもたくさんあります。

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