はじめに
「粉瘤」別名「アテローム」は、皮膚の下層に出来た袋に角質や皮脂が溜まって腫瘍となるものです。袋の中に垢が溜まることが原因ですので、潰しても袋を完全に取り除かない限り完治しません。そのため手術によって袋を除去することが勧められていますが、感染により化膿した粉瘤を自己処理して、残っている袋から再発を繰り返してしまう人も多いようです。ここでは、渋谷でそんな粉瘤を手術で取り除くことができる病院を選ぶポイントについてお伝えします。
そもそも粉瘤手術は何科で受ける?
顔や身体にできたできものが何であるのかを診断するために、多くの人が皮膚科をまず受診するでしょう。粉瘤として手術をするという場合には、形成外科や美容外科で行うという方法があります。前述のように、粉瘤を完治するためには袋を完全に除去する必要がありますので、外科手術を専門とする外科を選ぶのが無難です。もちろん皮膚科で処置を行うこともできますが、医師によって外科手術に不慣れな場合が多々あるようです。
形成外科は整形外科に似た響きのある科目ですが、整形外科とは異なり、先天的または病気・怪我などによって損なわれた身体部分の形状を整えるためにある外科です。美容外科も美容整形などを行って形を整える外科で、これらの医師による手術のメリットは、手術跡のきれいさにあります。
費用は完全な美容目的でない限り保険適用範囲内ですが、保険適用でも部位や大きさによって手術代が異なり一律ではありません。そのため選ぶ病院によっても微妙に金額が違うことはあり得ます。美容外科などであれば自由診療のクリニックも多いので、まず料金について確認をすることも大切です。また、皮膚科、形成外科、美容外科の専門医ライセンスを持っている医師を探すことができれば、さらに安心です。
粉瘤ができる部位と手術方法
粉瘤ができる部位は顔、首、肩や脇、胸、腹、背中、腰、尻、腕や手、足などとされていて、ほぼ全身にできる可能性があり、大きさも大小さまざまです。ほとんどの場合手術が可能なので、気になったら大きくならないうちに受診するのが無難です。特に肩にできたものは擦れやすいので、小さな傷から感染しやすく、炎症を起こしやすいと言われています。
手術方法は、大きく分けて2通りあります。1つは単純に腫瘍を切り取る方法で、最近までこの方法が一般的でした。もう1つは専用の器具で腫瘍の中心に穴を開けて中の垢を出し、しぼんだ袋を取り出す「くりぬき法(へそ抜き法)」です。くりぬき法は切り取る方法に比べると傷口が小さくて済み、跡がきれいだという利点があります。それぞれの方法にメリットとデメリットがあり、どちらを行うかは医師の判断によります。
炎症を起こしてしまっている場合、特に皮膚科では薬を処方して炎症が治まるのを待つ医師も多いようですが、患者としては激しい痛みや異様な臭いを一刻も早く取り除いて欲しいと思うに違いありません。膿が溜まってぶよぶよしているような状態の粉瘤には、くりぬき法が良いとされており、渋谷には炎症性粉瘤を当日対応してくれる病院があります。
渋谷で当日粉瘤手術ができる病院
当日粉瘤手術を受けることができる病院は、渋谷駅から徒歩3分圏内に2件あります。どちらの病院も駅からのアクセスが良く、インターネットでの予約可、炎症を起こしているものでも当日手術が可能です。費用は粉瘤の大きさによって違いますが、保険適用の場合4000円から14000円、腫瘍内容物の病理検査代が3000円、そのほか諸経費2000円前後プラスといった料金目安は2つの病院に共通しています。また、「くりぬき法(へそ抜き法)」をメインに行っていることも同じです。
異なっている点は、担当医師の人数と専門性です。一方の病院は開院以来4年で1万7000件以上の実績があり、ほぼ全例がくりぬき法によるものです。大学病院医局からの定期非常勤務医も勤務していますが、くりぬき法をさらに極めた技術を持つ院長のみが執刀するという方針です。そのため待ち時間は予約しても1時間以上となっています。もう一方の病院はチーム医療を行っており、特定のおススメ医師のみが執刀するわけではありませんが、勤務医の4人中3人が形成外科の専門医で、ほぼ全員が平均以上の技術を持っていることになります。年中無休で毎日の診療時間も長く、手術所要時間は5分から20分ほど。待ち時間も短くなっています。
渋谷で粉瘤手術の病院を選ぶポイント
渋谷で皮膚科・形成外科・美容外科を探すと、駅から徒歩10分圏内の範囲だけでも数十件の病院が見つかります。流行発信地の渋谷には、専門医ライセンスを取得し最先端の治療をするドクターが集まっており、著書がたくさんある高名なドクターが院長である病院も多数あります。とは言え、皮膚科でもアトピー性皮膚炎専門治療や肌荒れ、しわ・たるみなどの美容皮膚科治療専門などが多く、美容外科では顔面・身体の整形手術メインや薄毛などの専門が多いというのも事実です。その中で前述の病院が粉瘤の手術に特化しています。
一方、病院名が皮膚科となっていても、チーム医療を行っている医師たちの中に形成外科医がいる病院では粉瘤の治療も対応可能で、ピアストラブルから起こることも多い粉瘤は、診療メニューに「ピアストラブル」などの項目があり、形成外科医がいる病院で対応しています。炎症を起こして痛みがひどい、潰れそうだといった場合には当日対応できる病院を選び、炎症を起こしてはいないものの診断を含めて相談をしたいと思うようなときには、診療時間や場所などから行きやすい病院を選ぶというのが渋谷での病院選びのポイントとなります。19時以降まで診療を受け付ける病院が多いのも渋谷の病院の特徴です。
まとめ
渋谷で粉瘤の手術を受ける病院を探すポイントは、緊急性と診療メニューにありました。一般的な住宅地で探すのとは異なり渋谷は専門医や名医が多いため、診療メニューにさえ合えば、ある程度の医師の技術力は保証されていると言えそうです。緊急性がある場合には当日対応できる病院を選び、ピアストラブルで耳に粉瘤があるなどの場合はピアストラプルなどの診療メニューがある病院を多くの選択肢から選ぶことができます。いずれにせよ自己処理をせず、完治が期待できる病院を選びましょう。