3つの粉瘤手術方法を解説 症状別治療法順序まとめ

はじめに

粉瘤の手術を検討したときに、どんなことをするのか気になりますよね。今回は、粉瘤の手術によく使われる紡錘形切除法、くり抜き法、レーザー治療法の3つの手術について紹介していきます。それぞれの手術がどんな粉瘤の症状に向いているのかも合わせて確認していきましょう。粉瘤は小さいうちに袋ごと取ってしまった方がいいといわれますが、放置してしまうと炎症を起こしてしまうこともあるので、早めに治療が必要です。手術する際の参考にしてみてください!

粉瘤の手術にはどんなものがあるのか

粉瘤は肌に出来る良性の腫瘍ですが、放置していると炎症を起こしてしまう可能性があります。炎症を起こすと痛みが出たり、赤く腫れたり、膿んだりといいことはありません。また、長期的に放置してしまうと、どんどん大きくなることでも知られています。粉瘤の原因は、皮膚の中に嚢腫壁と呼ばれる袋状のものが作られて、その中に外に出せなかった古い角質や皮脂などが蓄積してしまうことです。古い角質や皮脂の量が増えていくと、どんどんボール状に大きくなっていきます。

粉瘤の治療法は、手術が基本です。小さいうちに嚢腫壁ごと取ってしまうことがおすすめです。手術の種類には、メスで切り取る方法(紡錘形切除法)、穴を開けて中身を取り出すくり抜き法、レーザー治療法があります。紡錘形切除法はメスで粉瘤自体を切り取るので、確実に粉瘤を取り出せますが傷跡が大きく残ってしまいます。くり抜き法は傷跡が小さく手術することが出来るのですが、あまり大きな粉瘤の治療には使えません。レーザー治療法は大きな粉瘤にも使えて、傷跡も少ないですが値段が少し高めです。

この3つの治療法が一般的ですが、病院によってはレーザー治療を行っていなかったり、紡錘形切除法しか取り扱っていないという病院もあります。病院に行く前に、どんな治療法を行っているか事前に確認するようにしましょう。

紡錘形切除法の手術の流れ

紡錘形切除法は、その名の通り粉瘤を切除して嚢腫壁を取り出す方法です。粉瘤をメスで紡錘形に切り取ります。粉瘤全体を切り取るので、粉瘤と同じサイズの傷跡が残ってしまうことがあります。ですが、嚢腫壁をきれいに切り取ることが出来るというメリットがあります。比較的大きな粉瘤も切除することが出来るので、一般的に使用されている手術方法です。デメリットとしては、炎症を起こしている粉瘤には使用できないことです。炎症を起こしていない粉瘤であれば大きさに関わらず手術可能です。

【紡錘形切除法が向いている症状】
紡錘形切除法を使う場合には、粉瘤の大きさは関係ないのですが、炎症を起こしていない粉瘤に限ります。頭皮や尻など人から見えにくく、傷跡が残ってもよい部分の粉瘤によく使われます。

【手術の流れ】
最初に病院の予約をします。病院によっては、カウンセリングと検査のあとすぐに手術を行えるので先に確認しておくとスムーズです。病院に行くとまずは粉瘤の状況を確認します。レントゲンや超音波検査機などで粉瘤の状況を確認します。その後、患部に麻酔を注射します。メスで粉瘤を切り落として、縫い付けて終了です。一週間後に病院で抜糸をしてしまえば、粉瘤を取り除くことが可能です。

くり抜き法の手術の流れ

くり抜き法は、粉瘤の手術のなかでよく行われる方法です。粉瘤の真ん中に器具で穴を開けて、穴から中身を取り出していくという方法なので、傷口が小さく済みます。2ミリ~5ミリ程度の傷しか残らないので、縫い合わせもいらない場合が多いです。くり抜き法は、粉瘤が炎症を起こしていても起こしていなくても行える治療法です。炎症を起こしている場合は出来るだけ早めに治療が必要なので、手軽に手術が出来るくり抜き法を選ぶ医師も多いため、一般的に使われる治療法となっています。デメリットは、あまり大きすぎる粉瘤には使えないことです。大きい粉瘤の場合、穴を開けて中身を取り出すときに、取り残しが発生しやすくなってしまうのです。

【くり抜き法が向いている症状】
炎症を起こしていても起こしていなくても、小さな粉瘤の場合に使われます。首や脇など人目につく場所はあまり大きな傷跡がない方がいいので、くり抜き法を使う場合が多いです。

【手術の流れ】
予約をして、粉瘤の状態を確認してから手術を行います。幹部に麻酔をつけて、特殊な器具で穴を開けます。その穴から中に器具を入れて粉瘤の中身を取り出していきます。消毒をして終わりですが、膨らんだ皮膚が元に戻るまでは通院が必要です。

レーザー治療法の手術の流れ

レーザー治療法は、粉瘤をレーザーを使って切除する方法です。メスで切除する方法と似ていますが、傷跡が残りにくいのが特徴です。レーザー治療法自体は、イボの切除やシミやほくろを消すことに使われているので、粉瘤の除去にも効果的です。レーザー治療法の場合、粉瘤の大きさに関わらず行うことが出来ます。レーザー治療法では大きいもので12センチまでのものを除去することが可能で、炎症しているかどうかも関係がないので、比較的万能な治療法です。

【レーザー治療法が向いている症状】
顔や首など、傷を極力残したくないという場所に使います。大きさや炎症の有無はレーザー治療には関係がないので、傷が目立たないようにしたいというときに使用します。

【手術の流れ】
レーザー治療法を行う場合は、まずはカウンセリングが必要になります。その日にレーザー手術を受けられる病院もあれば、別日にまた病院に行かなければいけないところもあるので、事前の確認が必要です。粉瘤の状態を確認してから、患部に麻酔をつけてレーザー手術を行います。レーザー手術は20~30分程度かかることがあります。手術を終えても、経過観察のために数回通院する必要があります。落ち着くまでは日常的にガーゼをつける必要があるため、手術は慎重に行います。

まとめ

今回は、粉瘤の手術の流れについて解説しました。粉瘤の手術は複数あるため、それぞれメリット・デメリットを理解した状態で選ぶようにしましょう。また、向いている症状も紹介したので、自分の粉瘤の状態や出来ている場所によって、手術の場所を変える必要があります。小さな手術ではありますが、身体に傷がつくものもあるので、慎重に選びたいですよね。手術自体はどれも痛みはありません。ぜひ、粉瘤の手術選びの参考にしてみてください。

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