頭の粉瘤は腫れあがる前に必ず除去!~頭の粉瘤注意点まとめ~

はじめに

頭に出来るデキモノには、イボや脂肪種などがあります。デキモノの多くはしこりのようになっていて、大きくはなりません。それに対し粉瘤は、だんだん大きくなっていくものです。粉瘤が出来ただけでは痛みなどはないですが、どんどん腫れあがるものなので、悪化して炎症を起こすと痛みを生じます。悪化する前に早めに治療をすることがおすすめです。今回は、頭に出来る粉瘤とはどういうものをいうのか、治療方法などをあわせてご紹介します。

頭にできる粉瘤はなぜできるのか

粉瘤(ふんりゅう)という言葉に聞き覚えがない人もいるかもしれません。粉瘤とは、皮膚の下に嚢腫(のうしゅ)と呼ばれる袋状の構造が出来上がり、そこに本来外に排出するはずだった垢や角質・皮脂などが溜まって、腫れてしまうというものです。袋状の構造になっているので、角質や皮脂などの汚れが溜まってしまって、どんどん大きくなっていきます。大きいものだと、直径1センチから2センチまで円形に膨れ上がります。

皮膚の深い部分が袋状になってしまうことで出来てしまいますが、粉瘤のなりやすさは体質によります。良くなる人もいれば、ならない人もいます。身体を汚くしているから粉瘤になるというわけではありません。

粉瘤は比較的垢が溜まりやすい場所によくできます。角質や皮脂が多い、顔・首の周り・耳たぶ・頭皮などです。頭皮の場合は粉瘤が見つけにくく、見つけたとしても放置してしまうことが多いです。頭皮自体は古い角質が出ることが多い場所なので、粉瘤が大きくなりやすいことで知られています。髪を洗っているときに頭皮にしこりを見つけたら、粉瘤の可能性があるので皮膚科で相談するようにしましょう。

頭皮に出来ることもあり、出来た場合は少し柔らかいです。押しても痛みは少ないので、放置しがちなのですが、悪化すると痛みを感じることが多いので、早めに取る必要があります。

粉瘤が炎症で起きる影響

粉瘤は皮膚の深い部分に出来た袋に角質や皮脂が詰まってできるものです。垢が溜まっていくと膨らむだけで、基本的には痛みを感じることはありません。しかし「粉瘤は小さいうちに取る方がよい」と言われていて、その理由としては粉瘤自体が腫れて炎症を起こす場合があるためです。粉瘤の中には垢が蓄積してしまっていて、それを放置してしまうと中で垢が炎症を起こしてしまうケースがあります。炎症を起こすと粉瘤に触れただけで痛みを感じてしまい、取り除く場合も痛みを感じます。別の感染症に繋がる可能性もあるため、粉瘤はそのまま放置しない方がよいとされています。

また、炎症を起こしていると粉瘤の中身が化膿してしまい、悪臭に繋がることもあります。頭皮は特に、古い角質が良く出る場所です。フケなどがいい例ですが、そういった古い角質が粉瘤の中に蓄積してしまうため、早めに対処する必要があるのです。

粉瘤は、皮膚の下に 囊 腫という小さな袋が出来ることで発達します。つまり、 囊 腫壁を取り除かないと粉瘤は再発をしてしまうものなのです。粉瘤が大きくなると、取り除く箇所が大きくなるので、手術も大掛かりになります。炎症を起こしているか、していないかでも手術の方法が変わってきます。放置すると炎症を起こしやすくなるので早めの対処が必要です。

頭の粉瘤の治療方法比較

頭に出来た粉瘤を治療する方法には、大きく分けて2つの方法があります。ひとつが「紡錘形切除法」、もうひとつが「くり抜き法」です。

紡錘形切除法は、粉瘤を紡錘形に切り取って切除する方法です。一般的な粉瘤の治療法のひとつで、小さい粉瘤から大きい粉瘤まで対応することが出来ます。ただし、炎症を起こしてしまっている粉瘤には使えない治療法であること、切除をするときに大きくカットするため傷跡が残りやすいというデメリットもあります。皮膚科であれば対応してくれるところも多い治療法なので、粉瘤で悩んでいる人は医師に相談してみるといいでしょう。

くりぬき方は、粉瘤に小さな針を刺して粉瘤の中にある垢を取り出す方法です。小さな穴をあけて、そこから中身を取り出すので、へそ抜き法・ほぞ抜き法と呼ばれることもあります。粉瘤の中が空になったら、そのあと 囊 腫壁を取り出します。傷は、粉瘤に最初に穴を開けるだけなので手術後も目立ちにくいです。また、炎症を起こしている粉瘤にも使用できる治療法です。ただし、小さい粉瘤にしか使えない方法であること、対応している病院がまだ少ないというデメリットがあります。

実際に粉瘤を治療する場合は、どちらかの方法を使うことが多いです。

頭の粉瘤で絶対にやってはいけないこと

粉瘤は大きなニキビのようなもので、へそと呼ばれる黒い点があります。そこに向かって力を加えると、粉瘤の中に溜まった垢が外に出ます。膿のようなものが出てくるので、定期的に自己処理をしているという人は少なくありません。しかし、粉瘤の場合は 囊 腫壁が原因なので、 囊 腫壁を取り除かない限り何度も粉瘤が出来てしまいます。力任せに取り除くのではなく、必ず治療を受けるようにしましょう。

また、頭に出来た粉瘤の場合は、放置してしまうと粉瘤が大きくなりすぎてしまって、その部分の髪の毛が薄くなってしまう可能性があります。粉瘤によって血液が行き渡らなくなってしまうので、粉瘤を長期間放置してしまうとその部分だけ脱毛症になってしまうというケースもあります。また、粉瘤が原因で頭皮から悪臭が出てしまうというケースもあるので、放置はおすすめできません。

髪の毛を洗っているときにしこりを見つけたら、それが粉瘤であるか触って確認しましょう。粉瘤は比較的柔らかく、押しても痛くないので見つけやすいです。粉瘤を見つけたら皮膚科に相談して、取り除く準備をしましょう。粉瘤の手術は日帰りで行えること、さらに5千円程度の料金で手術が行えるので、早めに切除するようにしてください。

まとめ

今回は、頭に出来た粉瘤の対策方法をご紹介しました。皮脂が出やすい頭皮は、粉瘤になりやすいので日々の頭皮ケアでチェックすることが大切です。粉瘤が出来た場合は、小さいうちに切除してしまうのがおすすめです。治療方法は紡錘形切除法とくりぬき法が使われます。大きさや炎症の有無によって治療方法が変わるので、医師としっかり相談するようにしましょう。

粉瘤は早期発見・早期治療で傷も目立たなく手術出来るので、ぜひ参考にしてみてください。

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