粉瘤の手術まとめ~治療や手術の流れから費用まで徹底解説~

はじめに

粉瘤は皮膚にできるニキビやおできに似た皮下腫瘍です。体中のどこにでもできてしまうのですが、粉瘤の除去は手術でしか行えません。手術は医者に行ってすぐにしてもらえるものなか、それとも後日に来院して手術をうける必要があるか不安もあるでしょう。粉瘤の除去手術についての流れやかかる費用について紹介します。粉瘤かどうかわからない場合には、どこに相談すればよいのかも合わせて紹介していきます。参考にしてみてください。

粉瘤とは?その治療法は?

粉瘤は、本来であれば皮膚から剥がれ落ちてしまう垢や皮膚の脂などの老廃物が溜まってしまって出来た塊です。表皮が袋状になってその中に老廃物が溜まっていくので、最初は小さなものであっても時間経過とともにだんだんと大きくなっていきます。粉瘤はやや盛り上がった数mmから数cmの半球状のしこりで、真ん中に黒い点のような開口部があって強く押すと中身が出てくることがあります。自然に破裂して中身が出てきてしまうこともあります。


元々が表皮でできているため体中どこにでもできる可能性があります。同じような場所に何個もできたり、体中あちこちにできることもあります。頭部や眉毛、頬などの顔、そのほか首、耳の後ろや背中などにできやすい傾向があります。


通常は痛みもなく気が付かないことも多いですが、細菌などに感染して腫れたり激しい痛みに襲われたりすることがあります。軽い炎症であれば薬などで抑えることもできます。ひどくなってしまったら、切開して膿を出してしまう方が良いこともあります。化膿した状態では切除手術もできないため、炎症を抑える治療をしなければなりません。


できる原因は定かではありませんが、ピアスの跡やニキビ痕などの外傷が原因で発生することが多いようです。

粉瘤の治療の流れは?

粉瘤は一見するとおできやニキビとよく似ていて、しこりができたとかできものが大きくなって気になって専門医にかかることが多いでしょう。中には真っ赤に腫れあがり激痛が走るようになって初めて、病院に行くという人もいるかもしれません。見える範囲にできれば気になって早めに病院に行くこともありますが、背中やお尻など見えない場所にできると気が付かないままに細菌感染や炎症を起こして悪化させてしまうこともあります。


粉瘤は放置していて自然になくなるものではないので、早めに病院に行って治療をする必要があります。潰して中身を出したり、自然に破裂して内容物が出てしまうとしぼんでしまうため、治ったと錯覚することもあります。しかしながら、根本的に袋状の構造物がなくなっていないのでまた老廃物がそこに溜まり、再発するだけでなく細菌感染して炎症を起こす可能性もあります。医師に相談して治療するしか、粉瘤を治す方法はありません。


皮膚の病気なので皮膚科に初診をされる方も多いでしょう。皮膚科では手術を行っていないところもあり、大きな病院を紹介してくれる場合もあります。紹介を受ける場合には、専門の形成外科医がいる病院を紹介してもらいましょう。皮膚科に相談して粉瘤と診断されたが経過観察をしましょうと言われる場合もあります。形成外科は綺麗に手術をするプロなので、セカンドオピニオンに利用したり、手術をお任せするのもおすすめです。

粉瘤の手術の流れとは

粉瘤の手術はその場で即日行うことができます。粉瘤のサイズがあまりに大きい場合や、炎症を起こしている場合には後日の手術になることもあります。専門医とよく相談をして、その場で即手術をするか改めて行うかを決めましょう。


手術は、従来からある切除型と、へそくり抜き法の2種類があります。切除型では、粉瘤の2~3倍ほど皮膚切開をして取り除きます。袋状の構造物をすべて取り除いた後に縫合して完了です。おおよその手術時間は30分未満で終わります。再発率はとても低い手術方法ですが、傷跡が大きくなってしまいます。できる限り術後の傷の治りやすさや痕を小さくすることを手術前に検討して説明してくれます。


へそくり抜き法では局所麻酔をし、パンチと呼ばれる器具で穴をあけます。その穴から内部に溜まっている老廃物を吸い出します。最後に内容物がなくなってしぼんだ袋を引っ張り出して切り取って完了です。10分から20分と手術時間も短く、炎症を起こしている粉瘤でもそのまま手術ができる場合もあります。

患者の負担を減らすことができることもあり、最近ではへそくり抜き法で行うことも多くなっています。従来型と違い取り残しによって再発する危険性もありますが、手術の技術向上などで再発率も低くなっています。専門的に行っているような医師がいれば安心して任せることができます。


その後の通院は、縫合した場合の抜糸や経過を見る再診などで1,2回の通院して完治となります。小さくて炎症も起こしていない場合であれば、即時手術して1週間程度できれいに完治します。

粉瘤手術にかかる費用は?

粉瘤を除去するための手術や診療は、保険適用の治療です。そのためにそれほど高額な費用を必要としていません。検査費用、初診料、再診料、薬代などすべて保険の範囲です。


自己負担が3割の場合、切除手術は粉瘤のサイズが小さいものであれば、5,000円程度です。大きくなると10,000~20,000円に費用になります。病理検査費用が3,000円程度かかります。腫瘍の病理検査は自由ですが、悪性になることもあり得ますのでしておくほうが良いでしょう。この他に、薬代や診療の費用がかかってきます。


目の周囲や口唇などの特殊部位は費用が高くなることもあり、服などで常時隠れるような非露出部位は少し割安になることもあります。手術する病院や粉瘤の状況によっても費用は上下します。一般的には完治までに数万円の費用です。
美容整形外科の場合、全ての治療が美容目的の行為となってしまい、保険適用対象外になっている可能性があります。美容整形外科は美容の専門家であるので、粉瘤をきれいに除去してくれるでしょう。

手術痕もほとんど残さないように手術するのも、美容整形外科の手腕でもあります。その代わりに診療の全てが保険対象外となり、料金も通常の病院で行うよりも高額になるので気を付けましょう。かかる費用が同等としても100%負担となれば、3倍強の料金が発生します。通常なら2万円ほどの料金も、6万以上の金額になってしまいますよ。

まとめ

粉瘤の除去手術は、診察時にすぐ行ってもらえることもあります。激痛があるような場合には、膿を出す手術だけをして後日に改めてという場合もあるかもしれません。個人差が大きいので即時手術できるかどうかは医師と相談の上になります。費用は全て保険適用内の治療になるので、高額になることはないので安心して手術を受けましょう。形成外科は粉瘤の除去手術を多く経験している専門医も多いので、粉瘤の除去手術は安心してお任せすると良いでしょう。

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