頭皮の粉瘤手術まとめ~手術前後に注意するべきポイントとは~

はじめに

頭の中を触ったら、やわらかく痛くないしこりに気づいたことがありませんか。それは粉瘤の可能性があります。粉瘤とは、体のどこにでもできる良性の腫瘍で、頭皮にもできる可能性があります。良性の腫瘍とは言え、頭皮にしこりがあるととても気になりますし、そのままで良いか心配になりますよね。ここでは、頭皮に粉瘤ができた時の対処法から手術法、手術の後で気を付けたいことをご紹介します。手術で取るべきか迷っている人や、これから手術を受ける予定の人も役立てて下さい。

頭皮に粉瘤ができる原因とは

人間の体は皮膚で覆われています。この皮膚に覆われている場所なら、どんなところにもできる可能性があります。粉瘤は毛穴の奥に袋状に垢がたまってしまっている状態です。人間は、古い皮膚と新しい皮膚を繰り返し再生しています。そして、古い皮膚はそのままではなく、垢になって落ちます。ところが、この垢が落ちたのではなく、何かで皮膚の毛穴の中に入り込んでしまい、そのまま袋状に溜まると粉瘤になるのです。そして、粉瘤は耳たぶ
やわきの下などにできやすくなっていますが、全身の皮膚があるところならどこでもできます。そのため頭皮に粉瘤ができるのも珍しくありません。

頭皮にできたしこりやできものが、粉瘤かどうか分からないことがありますよね。粉瘤は、触ってもあまり痛くない、ふくらんでいるところを動かすとよく動く、といった特徴があります。また、毛穴の入り口が酸化して黒くなっているのも特徴です。頭皮の粉瘤は、できた場所によってはどんな状態か、どの程度の大きさかは自分では分かりにくいです。そのため、まずは皮膚科を受診して粉瘤かほかの原因でのしこりかできものかを見てもらうようにしましょう。万が一悪性のものだったとしても、適切な処置ができる病院を紹介してもらえます。

頭皮の粉瘤は手術で取ろう

頭皮に粉瘤ができると、痛みもなく目立たないため、そのまま放置していても良いか分からない人も多いです。けれども、粉瘤ができたらできるだけ早く手術で取ってしまうのがおすすめです。

まず、粉瘤はできてから間もないとそれほど大きくありませんが、そのまま放っておくと、どんどん大きくなってしまう可能性があります。そして、粉瘤は一度できると放っておくだけでは治りません。毛穴の中に入ってしまった垢や皮脂を押し出せば、表面上はへこみますので、一見治った様に見えるかもしれません。けれども、それは袋の中に溜まっていたものが一回出ただけで、袋はそのまま残っています。袋がそのままだと、また垢や皮脂が溜まっていきますので、再発します。そのため、手術で毛穴の奥にある袋そのものを取ってしまわないと、治らないのです。

また、入り口から垢や皮脂を押し出して自分で治そうとするのはとても危険です。開いた入り口から、今度は細菌が入りやすくなります。細菌に感染すると、手術する方法も限られてしまいますし、完治まで時間がかかります。また、そのまま放置しておくと、何かの拍子に細菌に感染する可能性も高いです。頭皮はブラッシングなどで傷つきやすいためです。よって、細菌に感染する前に手術で取ってしまいましょう。

頭皮の粉瘤を手術で取る方法

頭皮の粉瘤を手術で取る方法は、色々な方法があります。ポピュラーなのが、通常の切除手術と、くり抜き法です。切除手術は、その通り患部に麻酔をかけて、粉瘤の元になっている袋ごと切除する方法です。ただし、切除手術は目立たない場所なら抵抗のない人も多いですが、粉瘤は顔などの傷跡が目立つ部分にできてしまうと、切除手術では傷跡が残らないか気になる人もいますよね。特に、顔の目立つところに粉瘤ができてしまい、それを治すために手術を受けたら、今度は手術跡が気になる、ということも少なくありません。そのため、できるだけ手術跡を小さくして、目立たないようにするのがくり抜き法です。

くり抜き法は、切除はしないで粉瘤の中心に小さな穴を開ける方法です。開けた穴から、できてしまった袋を周りの皮膚の壁からはがして、摘出する方法です。筒状の小さなメスで穴を開けるので、傷口が小さく済むのと、手術時間も短くて済むといったメリットがります。

ただし、くり抜き法が使えるのは、細菌に感染していない粉瘤のみです。もしも、痛みや熱がある粉瘤の場合は、細菌に感染しています。そのため、まずは抗生物質の投与を行って、感染している細菌を体からなくさなければいけません。細菌がなくなった後に手術を行いますが、切除手術のみになります。

頭皮の粉瘤手術後に気を付けること

頭皮の粉瘤の手術は、通常は皮膚科で受けられます。粉瘤かその他のできものか判別するためにまずは受診しましょう。もしも粉瘤だった場合は、手術で細菌に感染する前に取ってしまうのがおすすめです。ただし、皮膚科によっては影響がないので放っておいても良い、と言われるだけかもしれません。その場合は、頭皮の粉瘤手術を行っている皮膚科を探して、手術で粉瘤を取りたいことを伝えましょう。

頭皮の粉瘤手術を受けた後は、気を付けるべきポイントがあります。まず、頭皮の粉瘤でも箇所によってはくり抜き法で摘出できる場合もたくさんあります。すぐに手術が終わりますし、手術時間も短いため、くり抜き法で摘出する人も少なくありません。その場合は、手術後に必ず医師の指導で軟膏を塗るなどの指示がありますので、必ず忘れないようにしましょう。また、手術した当日はシャワーやシャンプーなどはしないようにします。翌日、医師から洗髪の許可が下りたらにしましょう。

さらに、頭皮はブラッシングをしたり、女性なら髪型を整えたりもします。頭皮の粉瘤手術をした後は、しばらくは整髪料などが幹部に触れないように気を付けましょう。また、ブラッシングの時にもブラシが手術のところに当たらないようにします。

まとめ

頭皮に粉瘤ができる原因から、頭皮の粉瘤を手術で取る方法と手術を早く受けることで得られるメリット、粉瘤を手術で取った後に気を付けるポイントをご紹介しました。頭皮にできた粉瘤は目立つところと目立たないところがあります。もしも目立つところでも、傷跡が目立たないくり抜き法に対応している皮膚科で手術を受ければ安心です。頭皮の粉瘤を手術で取った後に気を付けるポイントを踏まえておけば、気になる頭皮の粉瘤も安心して取ることができますよ。

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